ヤード管理の属人的運用から脱却
ヤード管理システム
モバイル活用で作業者の記憶や経験に依存しない運用を実現
近年、少子高齢化による労働力不足が深刻化する中、さまざまな業種において、ICTの活用や多様な人財の活用などによる業務効率改善の取り組みが行われています。製造業のサプライチェーンにおいては、リードタイムの短縮・安定化が事業運営上、重要なポイントとなっており、その実現に向け、倉庫管理業務では、自動倉庫やロボット活用による自動化が進展しています。
一方で、こうした自動化が困難な倉庫の管理業務では、その業務を熟知した作業者の記憶や経験に依存している状況であり、今後、こうした状況がサプライチェーンにおいてリスク(工程/納期遅延の発生など)になると懸念されています。
こうした背景から、「ヤード管理システム」は、作業者の質に左右されない業務環境の提供を通じ、属人的運用からの脱却を支援します。
倉庫管理を効率化「ヤード管理システム」では
このような課題を解決します!
- ヤード管理において作業者の記憶や経験に頼った管理をしており、保管場所が分からない
- モバイル端末・バーコード・RFIDなどを活用することで、出庫対象物の「現品置場特定」と「現品識別」をサポート。これにより、作業者の記憶や経験に依存しない運用を実現
倉庫管理を効率化『ヤード管理システム』の特長
省人化・無人化ができない環境での倉庫管理を効率化
本パッケージが対象とする倉庫
本パッケージは、省人化・無人化ができない環境で入庫・出庫などの倉庫管理業務を行う倉庫を対象としています。
こうした倉庫では、固有の問題があり、これまでは業務を熟知した作業者を中心とした属人的運用により、解決を図ってきました。しかし、労働力不足が深刻化する昨今、こうした運用は経営上の大きなリスクとなりつつあります。
倉庫の特徴と、その特徴が引き起こす問題の関係性

本パッケージが解決する課題の実例
「番地」で区切られた敷地で行われる出庫業務

モバイル端末を使い、現品情報・置場情報などの情報を関連づけて管理することで、出庫時などに起こる問題を解決します。
現場のQCD改善、経営層の事業課題解決を実現

本パッケージの導入により、「現場」と「経営層」がそれぞれ求める「QCDの改善」や「事業課題の解決」などの 効果が期待できます。
ヤード管理の属人的運用から脱却『ヤード管理システム』の機能一覧
現品管理体系
三現(現場・現物・現実)をそのままデータ構造として保管することで、現場が欲しい情報を保管・参照・更新できます。
バーコード・二次元コード・RFID等による簡単操作の入庫
入庫時、各作業者は「納品書(現品仕様を示す伝票)」を選択したうえで、「区画情報タグ(区画看板に貼り付けてあるタグ)」「現品識別タグ(現品に貼り付けるタグ)」を順番に読み込みます。これにより、煩雑な文字操作や画面選択を最小限に、入庫処理を完了できます。
出庫・移動時の現品置場・状態参照機能
上位システムから取り込まれた指示データは、各作業者が「出庫予定一覧/移動予定一覧」の各画面で参照可能です。各画面にて、指示対象を検索すると、候補となる在庫品の一覧が、置場情報、内容量などとともに表示されます。
混載機能
パレットやカゴでマテハンする場合、品名やロットの異なる現品をまとめて扱うケースがあります。本システムでは、このようなケースにおける現品の管理にも対応できます。
まとめ出庫機能
工場投入前や出庫前の一次置場などに現品を一旦まとめる運用がある場合、それら一次置場から特定タイミングで「まとめ出庫」するケースがあります。このような業務プロセスに対応する出庫機能を提供します。
多拠点制御
複数拠点での運用を考慮し、各作業者が所属している拠点在庫のみ操作できるように制御が可能です。管理者は拠点を跨いだ操作が可能です。
カメラ機能(QRスキャン)
専用QRリーダ装置が無くても、モバイル端末のカメラを利用して、二次元コードをスキャンすることが可能です。
ヤード管理の属人的運用から脱却『ヤード管理システム』の活用事例
事例01
ヤード管理システムの活用イメージ
倉庫管理業務にモバイル端末・バーコード・RFIDなどを活用することで、既存の「ERP」単独では実現できなかった、出庫対象物の「現品置場特定」と「現品識別」をサポートします。

入庫、照会、出庫向け機能
本パッケージでは、大きく3つの段取りで情報を管理します。

作業者は、納品書などにある現品の「仕様情報」、置場を表す「区画情報」、現品の「識別情報」と紐づけられたバーコード・2次元バーコード・RFIDなどのタグをモバイル端末で読み取り※2、各情報を関連づけます。
【メリット】現品ごとの置場情報をシステムへ正しく記録可能※3
【メリット】面倒な台帳記入は一切不要!
また、これらのタグをキーに、仕様情報、区画情報などが関連づけられ、その結果がデータベースに記録されます。
【メリット】現品にあるタグをモバイル端末で読み取るだけで購買情報を把握可能
【メリット】タグが汚れていても大丈夫!(RFIDの場合)

作業者は事務所や詰所内の端末で、出庫対象の現品置場を事前確認してから、現地へ直行。
【メリット】事務所にいながら現品置場を正確に把握可能
【メリット】迷わず現場へ直行!

作業者は現地にて、現品に貼られたタグをモバイル端末で読み取り、正しい出庫対象であると識別したうえで、出庫する。
【メリット】正しい現品を識別可能
【メリット】誤出庫回避!
【メリット】台帳記入不要!
- ※1バーコード読み取りによる仕様情報入力は、今後のエンハンスにより実装予定です。
- ※2タグの読み取りは、スマートフォン/タブレットなどと接続した各コード読取用のリーダーなどを用いて行います。
- ※3現場で読み取られた各タグの情報がLTE/構内LAN回線などを通じてデータベースに送信され、仕様情報、区画情報などと照合されます。
連携機器

業務用タブレット(TS1シリーズ)
株式会社 日立ケーイーシステムズの業務用タブレット「TS1シリーズ」と連携しています。倉庫現場での利用に必要な「軽量性」と「堅牢性」を備えた業務向けタブレットで、お客さまの利用シーンに合ったシステムをご提案します。
TS1の特長
- 軽量・薄型設計
- 防塵・防滴設計(IEC規格IP54準拠)
- 堅牢設計(MIL-STD-810G準拠)
- ファンレス設計
- お客さまによるバッテリー交換可能
- 長期安定供給
現場がめざすQCD改善に。経営層が抱える事業課題の解決に。
昨今の労働力不足は経営上の大きなリスクです。
女性、シニア、外国人人財を含む多様な人財活用が社会的に急務の中、本パッケージを活用した「作業者の記憶や経験に依存しない運用の実現」は、リスク回避のための第一歩。
ぜひ、「ヤード管理システム」を活用ください。
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